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ストレスがきっかけで、愛犬が皮膚病になる「心因性皮膚炎」をご存知ですか?
本記事では、近年増加している「心因性皮膚炎」や愛犬をストレスから守る方法について解説します。
犬の皮膚病の一つとして、ストレスによって発症する「心因性皮膚炎」があります。
心因性皮膚炎は犬や飼い主の生活環境がきっかけとなるため、犬の体質はほとんど関係ありません。
また、心因性皮膚炎の症状は、犬が舐められる部位、掻ける部位全てに発生する恐れがあることも大きな特徴です。
心因性皮膚炎は、犬がストレスを抱えることをきっかけとして、次のような行為を延々と続けることが大きな特徴です。
これらは「カーミングシグナル」と呼ばれ、犬がストレスを感じた時に気持ちを落ち着かせるために行います。
カーミングシグナルをあまりにも続けていると、皮膚トラブルや脱毛、細菌感染などを引き起こしてしまうのです。
また、皮膚トラブルが治った後もストレスの原因が解決していないと、同じように皮膚を傷付ける行動を取り続けてしまうことがほとんど。
愛犬が身体を舐める・噛む・掻く仕草をいつまでも続ける場合は、症状が悪化する前にかかりつけの動物病院に相談しましょう。
また、心因性皮膚炎に繋がるストレスの要因としては、次のようなものが考えられます。
これらのストレスが愛犬の皮膚病や体調不調を引き起こさないよう、普段から気を付けてあげることが大切です。
ここからは、犬が特に感じやすいストレスへの対処方法について解説します。
犬は、大きな音や引っ越しなど、住環境によって大きなストレスを感じやすいとされています。
優しい声で話しかける、大きな音の出る物を排除するなど、普段の生活の中でストレスを感じる要因をできるだけ取り除いてあげましょう。
また、散歩不足による運動不足も犬のストレスが溜まりやすい要因です。
飼い主さんが外出するときや帰ってきたときに頻繁に身体を舐めている場合は、飼い主さんが不在であることから寂しさや「分離不安」を抱えているのかもしれません。
分離不安の場合は、身体を舐める・噛む・掻くほかにも、次のような行動がみられます。
愛犬を甘やかし過ぎていると、少し離れただけでも犬はストレスを感じてしまうため、注意が必要です。
しつけを徹底するなど、飼い主さんのリーダーシップが強くなることで愛犬も自立心が芽生えて寂しさを感じなくなっていきます。
手術の縫い糸が気になる・痛みがある場合も、ストレスを感じて身体を舐めることがあります。
病気や怪我の治療中であれば、治療している部位を舐めないようにエリザベスカラーを装着することを検討しましょう。
また、違和感や痛みの原因が、知らないうちに起きていた打撲や骨折によるものである場合もあります。
念のため、犬が歩き辛そうにしていないか、触ると痛がるかどうかを確認しておきましょう。
犬が身体をペロペロ舐めること自体は、よく見られる行動です。
しかし、頻繁に舐め続けていたら、愛犬が何かのストレスを感じているサインかもしれません。
心因性皮膚炎は、皮膚を舐める・噛む・掻く行為による皮膚トラブルや脱毛などの症状が現れます。
もし愛犬が身体を舐め続けていたら、ストレスの原因となる要素を取り除いてあげたり、ストレスを解消してあげましょう。
また、愛犬が身体を舐めることによって皮膚トラブルが生じていたら、すぐに動物病院に相談することも大切です。