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どんな飼い主さんも、愛犬には健やかに過ごしてもらいたいと願っていることでしょう。
しかし、ペットにも人間と同じように「皮膚トラブル」が存在するのをご存じですか?
事前に皮膚トラブルの種類を把握しておくことで、なにか変わった様子があった場合に対応しやすいでしょう。
この記事では、皮膚トラブルの種類と原因について説明してきますね。
皮膚トラブルには、いろいろな種類があります。
主にみられる皮膚トラブルは次の3つです。
順番に見ていきましょう。
一番飼い主さんが気付きやすい皮膚トラブルは「痒み」でしょう。
例えば次のような様子が見られた場合、要注意かもしれません。
また、どの程度痒いのかという判断の基準として次の2点に注目してみてください。
集中していたり、落ちついて寝るはずの時間にも掻いているのであれば、痒みが強い可能性が高いです。
その場合は、出来るだけ早めに受診をして負担を軽減してあげましょう。
脱毛は、毛根から抜け落ちてしまうことを指します。
細菌感染や内分泌疾患などの全身状態の悪化などによる毛周期の変化が原因です。
一方切れ毛は、痒みや痛みなどの違和感を感じた犬が、その部分を噛むことで毛が切れることで生じます。
被毛が薄くなっていることや、ぽっこりと被毛が抜け落ちてしまっていることは、患部が大きければ大きいほど気付きやすいでしょう。
皮膚が露出されていることで気付く被毛の変化ですが、脱毛と切れ毛は異なります。
フケは、古い皮膚を新しいものに入れ替えるために起こる症状です。
肌のターンオーバーがしっかりおこなわれている証拠のため、特に気にする必要はありません。
被毛があるのでふけの付着に気付きづらいですが、まずは床や布団などにふけが落ちていることはないかを気にしてみましょう。
また、体質や緊張・ストレスなどの環境の変化によってふけが増える場合もあります。
しかし「今まであまり出なかったのに急に増えた」などの変化があった場合は、皮膚の状態が関与している場合が多いです。
もしそうであれば、被毛をかき分けて、皮膚にふけが付着していないか確認してみてください。
あまりに酷い場合は、すぐに病院を受診しましょう。
皮膚病になると前述のような症状が現れることが一般的です。
考えられる原因は、次の通りです。
特定するためには検査が必要になります。
感染症が原因の病気の場合、炎症が起きる原因として次の2つが挙げられます。
中には犬同士だけでなく、飼い主さんにも感染してしまう病原体もあるため注意が必要です。
アレルギーは、体質として生後半年から2~3歳までに発症することが多いです。
例えば、有名なものとして、食物のアレルギーを知る飼い主さんは多いでしょう。
しかし、アレルゲンになり得るものは、接触するものや植物の花粉など身のまわりにあふれているのです。
万が一、飼い犬にアレルギーを発症した場合、アレルゲンを特定するためには検査が必要となります。
アレルゲンが特定出来た場合は、生活を見直すよう心がけましょう。
内分泌疾患とは、脱毛や免疫力の低下によって、皮膚炎が治りにくくなるなどの症状が見られます。
あまり耳にしたことはないかもしれませんが、実は犬によく見られる疾患なのです。
全身性の疾患のため、水や食事量が増えるなど、皮膚以外の変化が見えやすくなることも特徴です。
高齢になるとともに増加する疾患のため、定期的な健康診断を受けることをお勧めします。
愛犬の皮膚の変化に気が付いたら、まずは動物病院を受診しましょう。
いち早く愛犬の負担を取り除いてあげたくもなりますが、間違っても人間用の薬を使用することは控えましょう。
消炎剤が含まれている場合、症状によっては悪化してしまう可能性すらあり得ます。
どこを痒がっているのか・どのタイミングで掻いているかを観察して、受診時に伝えられるようにしてくださいね。
そうすることで、より確かな治療を行ってもらえるでしょう。
皮膚病は、死につながる危険性は低く、緊急性の高い病気ではありません。
しかし、痒みや違和感は、愛犬の精神的な負荷となって、生活の負担になってしまうことがほとんどです。
次の様な症状が見られた場合は、皮膚病の初期症状である可能性が高いためよく観察しておきましょう。
症状が見られた際は、愛犬が少しでも快適に日々過ごせるように早めに病院を受診するなどして対処してあげましょう。